質問42:翻訳の仕事がしたい


門下生の質問
はじまして。私は現在スペイン語の翻訳者として働くことを希望しています。
10月頃から翻訳会社に連絡をとり始め、今は5社に翻訳スタッフとして登録して
もらっています。

しかし、登録後実際にお仕事を頂いたことはなく(1件もらえそうだったのですが、
結局依頼者の都合で正式発注となりませんでした)、翻訳者としてひとり立ちする
ことの難しさを実感しています。 

よく翻訳スタッフの登録用紙に“得意分野”を記入する欄がありますが、私のような
経験の少ない者は得意分野といえるものはまだなく、自己PRとしては、翻訳の
訓練の中でこれまで自分が訳してきたものを見てもらうという感じです。やはり何か
ひとつ“これ”というものがないとなかなか仕事をまわしてもらえないのでしょうか?
またスペイン語専門の翻訳会社以外では、スペイン語の翻訳の依頼は月に1件
あるかないか、中には1年に1件程度という会社もありました。 

専門を身につけるという点では、知人のペルー人に本国で歯医者をしていた人が
いるので、その方から色々教えてもらって歯科の分野を勉強すること、また眼鏡の
会社に4年ほど勤めたことがあるので、その分野を勉強することを検討していますが、
こんな方法では無理でしょうか。 ちなみに私の場合、大学でスペイン語学科を卒業
したわけでもなく、プロの翻訳者の下訳をさせてもえるようなコネもありません。 

いまはスペイン語教室や、通訳の方面でも仕事を探し始めていますが、一番
やりたい事は翻訳です。こんな私になにかいいアドバイスをしてもらえないでしょうか。 

師範のコメント
翻訳は専門外なので(スペイン語が専門ってわけでもないんだけど)適切な 
コメントは難しいのですが…。 

どうして翻訳をやりたいのですか? 

僕なりの仮説として2つ考えてみました。 
1. 時間や場所に拘束される仕事ではなく、在宅で人と会わない仕事をやりたい。 
2. スペイン語(を使う人々の)文化を日本に伝えたい。 

1番だとすると、とにかく動き回るしかないかもしれませんね。 
「資格」を取得すれば仕事ができるという発想は、残念ながら妄想です。 
(スペイン語能力もある種の「資格」でしょう) 

公認会計士でも弁護士でも、資格だけでは商売になりません。 
ビジネスとして成立させられるかどうかは営業活動にかかっています。 
従って、専門分野を作る努力よりは、足を使った方が良いように思います。 
(もし「人に会いたくない」という意向があるとすれば難しいでしょうが) 
登録して待つだけでなく、ありとあらゆるアプローチを考えてみて下さい。 

2番だとすると、翻訳にこだわる必要はないですよね。 
伝えることが重要なのであって、手段は問わないはずです。 
文化を伝えるための手段を翻訳に限定すると、仕事量そのものが少なくなる 
ような気がします。一般的な分野ではプロの翻訳者がいるでしょうし…。 

日本でビジネスになり得るスペイン語圏の文化といえば、サルサやタンゴ 
などの踊り系、マチュピチュを主体とする旅行系くらいしか思いつきません。 
例えば、歯医者やメガネという専門分野では、スペイン語圏に学ぶべきものが 
あるのでしょうか? 

医者がドイツ語を話すのは、ドイツの医療に先進性があるからですよね。 
(その意味では、今は英語にシフトしているのかもしれませんが) 
スペイン語を使う必然性がなければ、仕事のチャンスは非常に少なくなって 
しまうと思います。せいぜい日本で開催される歯医者学会に参加する 
スペイン人医師のスピーチくらいでしょうか。 

世界人口に占めるスペイン人はわずかですから、市場はニッチでしょう。 
一方、巨大なスペイン語人口を抱えるラテンアメリカですが、経済的問題で 
彼らが日本へ来る状況は多いとは言えません。(出稼ぎはいますけど…) 

何事でもそうですが、いきなり大きな仕事が回ってくることはないですよね。 
翻訳にこだわるのであれば、不法就労の中南米人相手に無料で翻訳して 
あげるとか、駅前で格安翻訳サービスのビラ配りをやるとか、地道な活動が 
必要なのかもしれません。 

座して死を待つのは馬鹿馬鹿しいでしょう? 
どんなに小さなステップでも良いから、まずは前に進むことです。 
遅々としてでも進み出せば、次のチャンスが巡ってくるんじゃないかな。

他の門下生のコメント
横から邪魔して申し訳ありませんが、私も翻訳業に興味のある者です。 
翻訳のプロから聞いた話ですが、参考になればと思い書き込みます。 

まずは人脈が1にも2にも大切だということです。 
それにはやはり、師範のおっしゃる通り、営業をやっていくしかないと思います。 

あと、自分の得意分野を持つことも勿論ですが、オールマイティーにできる方が 
仕事の幅が広がるのではないかと思います。 
「うーん、これちょっと苦手な分野だなー」と思う時には、誰かその専門に詳しい
知人、友人を持っていれば(これも人脈)心強いんではないでしょうか? 

実際、そのプロも、そういった方々にお世話になっているとのことです。
(翻訳できた者勝ち?) 
最近では、IT部門に詳しいと強みになるらしいですね。 
(言語によって、状況変ってくるかもしれませんが) 

最後に、翻訳という仕事って、本当に地道な努力が必要だなと思いました。

別の門下生のコメント
スペイン語の翻訳の仕事ってあんまりないようですね。 
当面は翻訳に固執せずに、スペイン語教師とか通訳の仕事を探して、チャンスを
待ったらどうでしょうか? お住まいは関東ですか? 首都圏以外では通訳や
教師も需要は極端に少ないと聞きましたので。 

あと通訳ガイドなんかも考えられますよね。 
運輸省の免許を取得しないといけませんが。


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